「子育てをするために、会社を辞めさせてください。」
ある一人の従業員の申し出から、私たちの保育事業は始まりました。
働きたいお母さんたちが、本当に安心して子どもを育てられるような環境を作りたい。私たちは、「保護者支援」を第一に取り組んでいます。
保育園を運営し始めたある日、発達の凸凹が大きい子どもたちが、集団生活で苦しむ場面や、対応に困っている職員、そして悩んでいる保護者の姿を目の当たりにました。そうして、障害児通所支援事業は始まりました。
また、医療行為の必要な重症心身障害のお子さんを受け入れることができず、何度か電話でお断りをさせていただくこともありました。重症心身障害児のお子さんをお持ちの保護者は、働くことがほとんどの場合できません。ですが、働かなければ生活ができません。心身ともに疲れ切っている保護者の姿を目の当たりにして、重症心身障害児支援事業は始まりました。
全ての出来事や出会いは必然であると感じる中で、
「いま目の前で困っている誰かに、自分が出来ることは何だろうか」
「切実な思いをどうにかしてあげたい」
そんな想いと行動の積み重ねこそが、私たちLateral kidsの原点であり、目の前の人の「幸せ」の連鎖が拡がっていくことが、すべての子どもたちが自己肯定感で満たされ、それぞれの「幸せ」を実現できる社会が創られる一歩だと考えています。
そして、今の私たちが享受している文明的に先進国となり成熟した社会は、これまでの人たちが無理だったことに挑戦し、新しい価値を創造してきたことで、創られ発展してきた社会です。
先人たちが私たちに繋いでくれたように、今の私たちが未来の子どもたちのため、日々挑戦をし道を切り開き、さらに未来の子どもたちが、私たちが救えなかった人を救い、私たちの世代が実現できなかった社会を実現し、未来に希望が持てる社会がこの先ずっと築かれていくために。
ラテラルという社名に込めた想いを胸に、次世代へ繋ぎ、次へのバトンを渡すことを使命としながら、いま私たちの目の前の人の「困難」や「想い」に向き合い、取り組んでいきたいと考えています。代表取締役社長
川村陽介